医療法人社団 河上医院K-クリニックK-CLINIC

腎がん kidney cancer

「沈黙の臓器」と言われる腎臓

腎臓は背骨を挟んで左右に1つずつある、そら豆のような形をした器官です。よく知られているのは、血液をろ過し、老廃物や摂りすぎた塩分などを体外に排出する働きです。また、血圧の調整やビタミンDの活性化、赤血球を作る働きを助けるなどの役割も果たしています。

腎臓は「沈黙の臓器」と言われ、異常があってもほとんど症状が出ません。むくみや尿などの自覚症状が出る頃には、かなり悪化していることも多く、注意しなければいけません。

 

腎がんとは

腎がんの原因と症状

腎臓にできるがんを「腎がん(腎臓がん)」と言い、このうち腎実質の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものを「腎細胞がん」と言います。
男性の発症頻度が高く、60歳以上に多い疾患ですが、まれに若年層でも見られます。年々、国内でも増加傾向にあり、2019年に腎がんと診断された人は約20,000人です。

画像検査が不十分だった時代には、痛みや血尿などの症状がなければ見つかることは少なかったのですが、現在は超音波検査によって早期発見が可能です。初期症状はほとんどないため、健康診断や別の病気の診察などで偶然発見されることも多くなっています。

腎がんの原因と症状

長期にわたって透析治療を受けている方は、罹患率が高いと言われています。ほとんどの場合、初期症状はありませんが、血尿、脇腹の痛み、発熱、食欲低下、体重減少などの症状が出ることがあります。

 

腎がんの治療

がんの進行状況によって異なりますが、抗がん剤や放射線治療が効きづらい腎がんは、手術が主な治療になります。腹腔鏡手術やロボット手術、皮膚から針を刺してがんを凍らせる凍結療法など、選択肢が広がっていることも特徴です。
当クリニックでは、なるべく負担の少ない治療方法をご提案し、適切に医療機関へつないでいます。手術後のフォローなどにも対応しているので、ご安心ください。

定期的な検診で早期発見を

腎がんに特有の予防法は確立されていませんが、がん全般には、バランスの良い食事や適度な運動、禁煙などが有効だと言われています。生活習慣は、常に意識しておきたいですね。
また、がんを早期発見するためには、定期的な検診が効果的です。症状が出るまで放置するのではなく、年に一度は人間ドックや健康診断を受け、自身の健康について考える機会を作りましょう。