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- 慢性前立腺炎
前立腺炎は根気強い治療が肝要です
前立腺が炎症を起こすことを「急性前立腺炎」と言い、「慢性前立腺炎」は炎症が慢性的に続く状態を指します。
細菌が原因の「細菌性前立腺炎」と、それ以外が原因になる「非細菌性前立腺炎」に分けられ、慢性的に炎症が起こっていても症状が軽いことが多いので、気づかない方もいらっしゃいます。
はっきりとした原因がわかっていないため、診断や治療が難しい病気ですが、しっかりと向き合うことで症状の改善が図れます。
慢性前立腺炎の症状
前立腺の周辺だけでなく、広い範囲に症状が起こることが特徴です。直接関係ないと思われるような症状でも、前立腺炎が原因になっている場合があります。気になる症状があれば、一度当クリニックにお越しください。
排尿に関する症状
頻尿、残尿感、尿漏れ、尿のキレが悪い・勢いが弱い、尿道の違和感など
腹部に関する症状
下腹部が痛い・だるい、足の付け根の違和感、肛門周辺の不快感など
性機能に関する症状
射精時の痛みや違和感、勃起障害(ED)など
その他
睾丸の不快感、陰嚢のかゆみ、太ももなどのしびれ・違和感など
慢性前立腺炎の治療
比較的長い時間座っている方に目立つ症状なので、まずはそのような生活習慣にどう対処するかが優先となります。薬を服用すれば、2~4週間ほどで改善しますが、いったん治っても再発しやすいのが前立腺炎です。長期間にわたって服薬が必要になる場合もありますが、しっかり治療を続けていきましょう。
また、以下のような生活習慣の改善も、再発予防になります。
- 長時間のデスクワークや車の運転などはできるだけ控え、1~2時間に一度は立ち上がって歩くようにする
- 下半身を冷やさないようにし、入浴時は湯船につかって温める
- 疲れやストレスをためないようにする
- 適度な運動を心がけ、血流をよくする
- 刺激の強い香辛料や飲酒を控える。特に症状が出ているときは禁酒する
- こまめに水分を摂る など
PSA検査(前立腺腫瘍マーカー)について
前立腺がんの早期発見のために有用な検査として、PSA検査があります。血液の中に前立腺特異抗原(PSA)があるかを調べるものですが、前立腺炎が原因で高値を示すこともあります。
前立腺炎から前立腺がんに移行することはありませんが、それぞれ適した治療があるため、疾患の特定が必要です。健康診断などで「PSA値が高い」と言われたら、放置せず、一度当クリニックにご相談ください。