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- 膀胱の痛み
「何となく痛い」「なかなか治らない」原因は別にあるかもしれません
おしっこをためる働きをする膀胱は下腹部にあります。このあたりを指して「何となく痛い」「不快な感じがする」という方がいらっしゃいます。膀胱に尿がたまっているときや冷えを感じたときのほか、刺激物を摂取したときやストレスを抱えているときに悪化するタイプもあります。
まずは細菌感染による急性膀胱炎を疑い、抗菌薬を服用してみたものの、なかなか症状が改善しないという場合、「間質性膀胱炎」になっている可能性があります。症状は急性膀胱炎や切迫性尿失禁などと似ているため、見過ごされてしまいがちですが、間質性膀胱炎とはまったく別の病気です。
間質性膀胱炎の特徴
間質性膀胱炎の症状は、頻尿や残尿感、膀胱不快感などです。これらは他の疾患でも見られる症状なので間違われることも多いのですが、間質性膀胱炎には、次のような特徴があります。
- 服薬しても頻尿が治らない
- 病院で検査しても尿に異常がなかった
- 尿がたまると膀胱が痛む
- 性交時も痛みがある
- 排尿中や排尿後に下腹部や尿の出口付近が痛む など
間質性膀胱炎の診断と種類
間質性膀胱炎の診断には、ほかの疾患の可能性を除外する必要があり、以下のような検査を行います。
問診
自覚症状や症状が出始めた時期などについて詳しくお聞きします。
尿検査
腎臓などに異常があれば陽性反応が出ますが、間質性膀胱炎では反応がありません。
超音波検査
前立腺や膀胱の異常、残尿量などを調べます。
内視鏡検査
間質性膀胱炎特有の症状である、粘膜の異常を調べます。間質性膀胱炎になっている方は通常よりも痛みを感じやすいため、局所麻酔を使う場合もあります。
間質性膀胱炎の治療と気をつけたいこと
間質性膀胱炎の治療は、生活指導や薬の服用、手術など様々です。特にハンナ型の場合は手術が必要となるため、適切に医療機関にご紹介させていただきます。
また、生活面では以下のような点を心がけることが大切です。
- 水分をしっかり摂り、尿を薄める
- 香辛料やカフェインなど、刺激の強いものを控える
- 悪化の要因になるストレスをため込まない生活を送る
- タバコを吸っている方は禁煙する
- 便秘を改善する
- 無理のない範囲で膀胱に尿をためるトレーニングを行う など